What was it ???(あれ、なんやったっけ???)

ふと疑問に思ったこと、ど忘れしたことを、過去・現在その時に調べた内容をあてもなく書き留めた『雑学日記』

『左近の桜』『右近の橘』 前編

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カバー(画像):「しぶしぶ」さん作(ありがとうございます)

雛人形もうすぐひな祭りですね~!桜

お嬢様をお持ちのご家庭の皆さんは
もう※お飾りは済まされました?
 
※お飾りのタイミングはあるの?
特にないとのことですが、下記の時期に飾ると良い。とも言われているそうなびっくり
1.二十四節気の一つ、立春(節分の翌日)にかけて、飾るのが良いと言われている。節分の豆まき厄を払われたのでいいそうな
ちなみに今年の立春は2月4日(金)~18日(金)でした!爆  笑
2.同じく、二十四節気の一つの雨水(うすい)に飾ると良い。と言われている。その時期の暖かさで、雪が溶けて雨水として降りそそぐ日で、昔から農耕の準備を始める目安にされてきたそうな。
また、(雨)水は生命の源でもあり、水の神である※弥都波能売神(みづはのめのかみ)は、豊穣をもたらす農耕神でもあり、子宝や安産の神とも信仰されており、雨水の日にひな人形を飾ることは、良縁につながるそうな
ちなみに今年の雨水は2月19日(土)~3月4日(金)なので、前日の3月2日(水)までOKということになるのかな?爆  笑
 
参考URL:Wikipediaより(ありがとうございます!)

※弥都波能売神(みづはのめのかみ)

 

うちは既にお飾りを済ませました
毎年のように、飾り方(人形の配置)に悩まされております(笑)
皆さんはいかがですか?
 
そこで今回は、私が専門学校で教鞭をとっていた時にも
この話題に関する授業をしたことのある
『ひな人形のお飾り』についてのお話を・・・m(__)m
 
すべては、かみしも(上手下手)のルールに基づいて
 
今回のタイトルにした
※左近の桜』 『※右近の橘』 に代表されるように
ひな飾りの “アイテム名称” と “飾る位置” が逆であるところが多いのです・・・※カバー画像参照願いますm(__)m
 
ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが
本来このひな飾りは、宮中をイメージしています
そう、日本の宮中、皇居(時代的には京都御所)です!
 
参考URL:Wikipediaより(ありがとうございます!)

※左近の桜

※右近の橘

正確には、京都御所の紫宸殿の前にある
『左近の桜』 『右近の橘』 ですが
実物も入場し、我々からみて、『左に橘』 『右に桜』が配置されています
 
その理由は エライ人からみての “上手下手(左側右側)”
 
そう、紫宸殿内におはします(笑)
お内裏様(帝/今の天皇陛下)とお雛様(妃/今の皇后陛下)からみて
『左に桜(左近の桜)』 『右に橘(右近の橘)』 となるわけです
 
これは、ひな人形の『左大臣(老人)』 『※右大臣(若者)』 にもあてはまります
 
四段目、随身左大臣』 『右大臣』の序列
挿絵(画像):「実鈴」さん作(ありがとうございます)
左大臣、右大臣とは?
日本律令制度時代の下で中央役所に置かれた官職を指す
本来は、太政大臣が一番上の役職だが、適任者がいない場合は空席でも構わないそうで、その次の左大臣が最高役職となり、右大臣 がその補佐的な役目であったといわれている
現在の官職に例えると、左大臣が内閣総理大臣右大臣が副総理で、官職での順位では、「太政大臣左大臣→右大臣」であり、左大臣の方が右大臣より役職が上となる
 
上記官職についた歴史上の有名人として
 
道鏡(どうきょう)
藤原道長(ふじわらのみちなが)
平清盛(たいらのきよもり)
足利義満(あしかがよしみつ)
豊臣秀吉(とよとみひでよし)
徳川家康(とくがわいえやす)
徳川秀忠(とくがわひでただ)
 
左大臣
足利義満(あしかがよしみつ)
豊臣秀次(とよとみひでつぐ)
徳川家光(とくがわいえみつ)
 
【右大臣】
藤原不比等(ふじわらのふひと)
菅原道真(すがわらのみちざね)
織田信長(おだのぶなが)
徳川家康(とくがわいえやす)
豊臣秀頼(とよとみひでより)
徳川秀忠(とくがわひでただ)
徳川綱吉(とくがわつなよし)
徳川吉宗(とくがわよしむね)
岩倉具視(いわくらともみ)
 
たちが、いらっしゃいます
 
カラオケまた余談ですがm(__)m、童謡・唱歌で有名な『※うれしいひなまつり』の歌詞(二番)に
『すこし白酒 めされたか 赤いお顔の右大臣』 とありますが・・・
 
ひな人形の中で、お顔(肌)の色が血行の良い※肌色(スミマセン!今はうすだいだいですね!!)の方は、『左大臣(老人)』 と 一部の『仕丁(しちょう・じちょう』 だけで、あとの皆さんは白肌?(白塗り?)なんですね~※是非、ご自宅のひな人形で確認してください!
 
ですから、作詞された方が、右に位置する『左大臣(老人)』を『右大臣』と間違えたのでは?という都市伝説もあるそうです爆  笑
 
あと、帝の人形を「お内裏様」、妃の人形を「お雛様」と呼ぶのは、この童謡が元となったそうで、実は誤りらしく、一対で「内裏雛(男雛・女雛)」というそうです
 
参考URL:Wikipediaより(ありがとうございます!)

※うれしいひなまつり

 

参考URL:『暮らしを便利にもっと豊かに』より(ありがとうございます!)

※肌色(英会話にも役立つお話!!)

 
二段目、『三人官女』の持ち物と役どころ(序列)

『官女(かんじょ)』とは、天皇・皇后の住まいである内裏(だいり)に仕える女性のことで、平安時代には「女官(にょかん)」と呼ばれていたそうですが、明治時代以降は「女官(じょかん)」という呼び名に統一されたそうな

ですから、『官女(かんじょ)』は正式な呼び方ではなかったようですね~えー

 

挿絵(画像):「実鈴」さん作(ありがとうございます)

 

・我々から向かって左端の「加えの銚子(ちょうし)・提子(ひさげ)」を持っている官女
加えの銚子(ちょうし)・提子(ひさげ)とは、注ぎ口が付いた小鍋のような形をした金属製の容器のこと

中にお酒を入れ、向かって右端の官女が持つ長柄銚子(ながえちょうし)に移すための道具であり、その役どころから、お内裏様・お雛様側からみて、右側に配置。序列としては3位(一番しもて)

 

・中央で「三方(さんぽう)」を持っている官女
三方(さんぽう)とは盃を乗せる台のこと

ひな飾りでは、年長のリーダー的存在である官女が持ち、ひな壇でもこの官女のみ座っているケースが多く見られる。役どころの序列としては2位(年功序列では1位)

ちなみに、年長である証拠として、中央の官女だけ眉毛がなくお歯黒の容姿をしており、これは彼女が既婚者であることのしるし。つまり、眉毛があり、口の中も黒くない両端の官女は未婚の女性であることがわかりますびっくり※是非、ご自宅のひな人形で確認してください!

 

・我々から向かって右端:「長柄銚子(ながえちょうし)」を持っている官女
長柄銚子(ながえちょうし)は、加えの銚子(ちょうし)・提子(ひさげ)によって移されたお酒を盃に注ぐための道具

3つの道具の中で、お内裏様やお雛様から最も近く酌(本酌)をするため、格が高い役どころとされ、お内裏様・お雛様側からみて、左側に配置。序列は1位(一番かみて)

 

三段目、『五人囃子(ごにんばやし)』の持ち物と役どころ(序列)

挿絵(画像):「実鈴」さん作(ありがとうございます)

雛飾りでは、お内裏様とお雛様の結婚式の宴をイメージしており

『五人囃子(ごにんばやし)』は、その宴に唄や舞、演奏を披露し、盛り上げる役どころである

 

通常子供のようにあどけない顔に作られており

本来、貴族等名士の子息で、元服を控えた11歳~16歳くらいの少年がモデルとされている

 

我々から向かって右から

・謡い(うたい)

・横笛(よこぶえ)

・小鼓(こつづみ)

・大鼓(おおつづみ)

・太鼓(たいこ)

の順で、左へ行くほど音の大きい楽器になっていきます

 

つまり、一番難しいとされる役どころ、唄や舞(踊り)をする、謡い(歌手)がお内裏様・お雛様からみて左側(かみて)で、序列1位(やはり、ジャイアンじゃ困りますもんね~)

次に、楽器の中でも熟練を要する、横笛、小鼓(手でたたくもの)、大鼓(指革をつけてたたくもの)、太鼓(バチでたたくもの)と順に続きます!グッ

 

以上、今回(前編)は

『ひな人形のお飾り』、各人形の役どころと序列(かみてしもて)

についてのお話しましたが

次回(後編)は、残りの人形である

『お内裏様』 『お雛様』 『仕丁(しちょう・じちょう)』 の役どころと序列

これには、関東風雛と京(関西)風雛の違いがあることと

日常、何気ないところに “かみしも(上手下手)” の慣習が残っていることについて

お話させていだきます!m(__)m